朝ぼらけタイガー

読んだ本のレビューが中心です。ランニングなどその他趣味の話も。NPOや自治体など「公益組織」向けのコンサルティングが本業です。元はwebディレクター。

follow us in feedly

世界史の中の宗教を知るために読み始めた本4冊

読書をする中でテーマを決めて、関連する本を読むことがあります。

 

2014年は「歴史」がテーマで、宇宙の歴史から生物の歴史、世界史と少しずつ進めました。

2015年は世界史から派生する形で「宗教、とくに欧米の文化や歴史を知るためのキリスト教」をテーマ置いていました。

 

テーマを置くとはいっても、もう一つ「同じ分野の本は続けて読まない」というやっかいなルールを持っているのでなかなか進まないのですが。

 

さて、そんな感じでごくごくライトな感じにお勉強しているのですが、今日は昨年読んだ本のまとめ。キリスト教や聖書についてはやろうやろうと思いつつ、聖書そのものにもなかなか手が伸びず、何から手をつけて良いのか悩んでいたので、もしそんな奇特な方が他にもいらっしゃれば何か参考にしていただけると幸いです。

 

 

手塚治虫旧約聖書物語(1)〜(3) 

手塚治虫の旧約聖書物語 (1) (集英社文庫)

手塚治虫の旧約聖書物語 (1) (集英社文庫)

 

まず最初に読んだのが、これ。

 

本というか、漫画です。アニメ作品をコミック化したいわゆるフィルムコミックというもの。

 手塚治虫のアニメ作品ということで、「ジャングル大帝」なんかと並ぶ作品ですが、全26話の製作途中に手塚治虫氏本人は亡くなってしまったということで遺作の一つにもなっております。

 

子どもに向けた聖書入門という形で作られているので、非常に分かりやすいです。

 

通して知ってから思えば旧約聖書のお話というのはそもそも分かりやすいお話が多く、知っているものばかりでしたが、全体の流れやつながりはこの本で初めて通して知りました。

 

旧約聖書について興味があるけど、とっつきにくいという印象を持っている方はぜひ。これ以上とっつきやすい入門書はないんじゃないでしょうか。

 

ちなみに、これを読んだあと、同じく手塚治虫の宗教関連のものとしてブッダも未読だったので読んでみました。長いけど面白かった。

 

ブッダ 1

ブッダ 1

 

 

 

聖書物語 

聖書物語 (偕成社文庫 3033)

聖書物語 (偕成社文庫 3033)

 

 漫画から入ったあとに手にした本。これも入門書ですね。手にしたのは実家にあったからでたまたま選んだのですが、面白かった。

 

先の手塚治虫のフィルムコミックは旧約聖書のみですが、この本は旧約、新約どちらも含んでいます。

 

旧約聖書については先の漫画である程度頭に入っているので、すっと読むことができましたし、後半の新約についても前半からの流れで一気に読むことができました。

 

ユダヤ人の歴史 

ユダヤ人の歴史 (河出文庫)

ユダヤ人の歴史 (河出文庫)

 

 この本は昨年末に書いた2015年の読書記録まとめの記事でも紹介しました。(2015年読んで面白かった本15+1冊 - 朝ぼらけタイガー

 

最初の2つの本で旧約聖書新約聖書についてざっと知ることができたので、今度はその周辺の歴史について知りたくなりました。

 

特に興味があったのが、キリスト教ユダヤ教の関係です。ユダヤ教がヨーロッパ社会で嫌われる存在であった、ということはなんとなく知っていますが、それがなぜなのか。そして実際にどのような歴史を歩んできたのか。それが知りたくて手にしたのがこの本。

 

ユダヤ人自身による非常に丁寧なユダヤ人の歴史についての本です。ユダヤ社会は歴史的に分断され、各地、各国でそれぞれのコミュニティを築いてきた歴史があるため、その通史を語るのは容易ではありません。単に個別のコミュニティについて語るのではなく、それぞれのコミュニティが属した社会との関係についても触れざるを得ず、一つの視点で語るのがとても難しいからです。

 

この本は、その難しい課題にとてもうまく答えています。旧約聖書の時代から現代に至るまで、ユダヤ社会がどのように文化や歴史を紡いできたのか、一気に知ることができます。

 

そして著者も強調していましたが、ユダヤ社会を知るということは人間の社会や文化そのものを知ることにもつながる、という点も非常に面白かった。分断されたコミュニティであるにも関わらず、歴史や文化などを共有し、統一されたユダヤ民族としてのアイデンティティを持つユダヤ社会を知ることによって、文化や社会とは何ぞやという点に対しての示唆を得ることができるのです。

 

 

世界の中のパレスチナ問題

世界史の中のパレスチナ問題 (講談社現代新書)
 

続いて読んだのがこの本。前の本でユダヤ人の歴史について知ったので、今度は視点をもう少し広げて見た形です。

 

前の本はユダヤ人が書いたユダヤ人についての歴史の本であるのに対して、この本の著者は中東研究の専門家です。パレスチナイスラエルのどちらかに肩入れするのではなく中立的な視点で語られていますが、個人的には先に読んだ本がユダヤ人が書いた本でしたので、パレスチナ側の視点を知ることができたのが収穫でした。

 

中東の情勢もますます混迷を深めていますが、そもそも問題の根っこには何があるのか。解決の糸口はどうやって見つければ良いのか。普段ニュースなどを見ていてもさっぱり分かりません。少しでも自分で考えたいなと思えばやはり歴史から知る必要があります。その点でこの本は私の問題意識にぴったりフィットしてくれました。

 

以上

ということで、ひとまず以上4冊です。当初の目的であったキリスト教という点ではあまり深掘りできなかったのでもう少し詳しくやりたいなと思っています。

 

また、今度はアジア史もやりたいなと思っているので、仏教の歴史や中国の思想なんかも勉強したいなと思っております。まだ読む本決めていませんが、楽しみです。