堤大介のブログ - 朝ぼらけタイガー

NPOなど公益組織のコンサルタント。NPO関連の話題の他、読んだ本のレビューなどを書きます。

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上級ウェブ解析士に合格しました

3、4月に講座を受講していた「上級ウェブ解析士」、つい合格通知が届き無事に認定を受けることができました。

 

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上級ウェブ解析士とはどんな資格か?

 ウェブ解析士は一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)が認定する資格で、ウェブ解析の知見を活かして事業の成果につなげることができる人材育成を目的としています。

 

資格名に「解析」とついている通りアクセス解析を行うことができることも要件に含まれますが、単にアクセス解析を行うだけでなく事業全体の分析を行った上でウェブの施策に落とし込むことやウェブ上の課題から事業全体の成果と結びつけた改善提案を行うことが求められます。特に今回取得した「上級」は事業分析の方に重きが置かれているように感じました。

 

初級と上級の違いをカンタンにまとめると以下のようになります。

(初級)ウェブ解析士

企業の社内ウェブ担当者としてウェブの分析、改善提案ができるレベル

 

上級ウェブ解析士

ウェブ解析に関してクライアントに対して適切なコンサルティングを行うことができるレベル

  • 事業の目的に応じたKPI設定やマーケティング計画の立案を行うことができる
  • アクセス解析による改善提案を行うための基準値を理解しており、業務設計を行うことができる
  • 分析結果を適切にレポーティングし事業成果につなげる改善提案を行うことができる

 

なお上級認定講座を受講するためには初級資格の取得が必須となっています。

また、上級の上にさらに「マスター」という資格区分が存在します。このマスターについては「ウェブ解析士の育成をすることができる(協会から講座開催を認められる)」というものだそうです。通常、業務で必要になるのは上級までかと思います。

 

詳しくはウェブ解析士協会のサイトからご確認ください。

www.waca.associates

 

なぜ上級ウェブ解析士を取得したか?

なぜこの資格を取得したのかというと自分の知識やスキルの確認しつつ、独学で詰め込んできた知識を体系的に整理したかったからです。関連の資格もいくつか調べましたが、「体系的に整理」という私の目的は本資格が一番満たしていたことと、アクセス解析について書籍で勉強する中で一番感銘を受けていた著者がウェブ解析士協会のプログラム監修に入っていたため内容に対する信頼性が高まったという点から決めました。

 

結論から言うと自分の目的はある程度達成することができました。

 

まず知識やスキルの確認という意味では上級ウェブ解析士水準の知識や実務に関するスキルは問題なく習得できており、すでに支援の現場で活用できているものが多かったです。むしろ新たな学びという面ではあまり多くありませんでしたが、具体的に使えそうな指標に関する視点や分析スピードをあげるための基準の持ち方などいくつかは持ち帰ることができました。

 

また、体系的な整理という意味では特に上級の方はアクセス解析周りだけではなく、いわゆる事業コンサル的な事業分析のフレームワークによる分析からウェブに関連するKPIへ落とし込んだ計画を作ることなど実践に即した知識活用の方法が確認できたので、それなりに自分の実践面で活かそうと思えるところがありました。

 

 

 

資格取得のためにやったこと(初級)

わざわざ太字にしたのですが、資格取得を目的としてやったことは一つもありません。強いて言うなら初級を取得する際に公式テキストは読みました。3周ほど。すでにコンサルティングを業務としていたので初めから上級を取得するつもりだったのですが、上級を受けるためには初級の合格が必須ということで昨年の11月に受験し合格しました。

 

初級については公式テキストの内容が理解できていれば問題ありません。個人的には改めて学ぶことは特にありませんでしたが、資格を目標に勉強を進める方のために基準を記載しておくと、初級については、

 

  • PV、UUやCVR、CPAといったWebマーケティング用語の意味が理解できている
  • 目標CPAを出すための必要予算や必要PVなどを計算によって算出することができる
  • アクセス解析ツールの基本的な使い方や分析方法を理解している

といった基本的なスキルの他に

 

 

など多少の周辺分野(Webマーケティング環境を整えるための多少のエンジニアリングやディレクションの知識や、そもそも事業目標と紐づけて分析するための視点)の知識が必要となります。前者については関連の書籍を読んだり、自分でGoogleAnalyticsを触るなどして学ぶことができますが、実務でマーケティング業務に携わっていない場合は特に後者が多少苦労するかもしれません。それでもテキスト何度か読んで理解しておけばOKです。初級は試験のみで合格となりますが、試験ではCVR等の計算問題がそれなりに出ますので、計算に慣れていない方は練習しておいた方が良いでしょう。

 

資格取得のためにやったこと(上級)

上級についても改めて勉強したことなどはありません。むしろ上級については改めてテキストなどもないため初級以上に事前にやることはありません。(ただし、後述の通り採点対象となる「課題」が大量にあります)

 

合格した今振り返ってみると以下の経験の中で知識やスキルを身に着けてこれていたのだと思います。

 

楽天時代の業務

楽天時代に私が担当していたのは広告企画、広告運用、マーケティングなどの業務です。これらの業務の中で、KPIの分解や目標KPIを達成するための施策指標の算出、施策の検討などはそれこそ毎日飽きるほど繰り返していました。実際、上級講座の講義の中で練習問題を解く時間がいくつかありましたが、他の受講生と比べてもかなり早いスピードで解くことができていたことはそれなりに自信になりました。

 

②Webマーケティング関連の書籍

楽天時代にも独学で勉強はしていましたが、楽天を辞めてコンサルに転職してから勉強量と幅が一気に広がりました。アクセス解析リスティング広告SNSマーケティング、オウンドメディア、ランディングページ、Webディレクション、その他マーケティング論全般などなど使えそうなものは片っ端から読みました。(良かった書籍については後ほどまとめ記事を書ければと思っています)

 

コンサルティング業務

上級ではアクセス解析を行う環境を整えるための業務設計なども範囲に入っておりますが、これについては実際にコンサルティングの業務の中でクライアント相手に実務として行っていたため特に苦労することがありませんでした。逆にいえば実際に実務において(クライアントの選び方にもよるのでしょうが)環境が整っていることの方が少ないのでそのあたりは実際に即した課題だなと思いました。

 

 

大変だったこと

難しくはなかったのですが、上級取得はかなり大変でした。とにかく課題が多い。

 

上級は丸2日間の講義の受講があるのですが、まず初日の講義までに事前課題があります。この事前課題がまずパワポで15枚程度でしょうか。課題サイトの改善のためのマーケティング計画書の立案を行います。サイトコンセプトやターゲットの分析からKPI分解にカスタマージャーニーマップの作成など。どれも経験がないと大変だと思います。最低5時間〜10時間ぐらい、経験ない方は倍くらい見ておいた方がいいかもしれません。

 

そして1日目の講義。事前課題の内容の範囲の解説がメインです。

 

その後2日目の講義まで2週間の空きがあり、この期間に中間課題があります。こちらも分量は事前課題と同程度。これも時間がかかります。

 

2日目の講義。中間課題の内容の範囲の解説とレポーティングについて扱います。

 

2日目終了後から修了レポートの作成に入ります。提出は2週間以内。課題サイトのアクセス解析を実施したレポートを作成するという課題。最低20枚が課されているのでこれもかなり時間がかかります。

 

全体的に分量が多いことも時間がかかってしまう原因ですが、それに加えて全体的に設問の意味が取りにくかったり、用語の定義が曖昧だったりして理解不能な部分が多いです。これは初級の資料やテストからそうでした。明らかな誤字や意味不明な設問などがあり、ウェブ解析士協会の日本語能力にかなり不安がありますし、その中で超大量の課題を作り上げることはかなりのストレスでした笑

 

また、レベル的に難しいと感じなかったとしても物理的にかなり時間がかかりますので、時間に余裕のある時に受講することをおすすめします。会社をたたむ間際の最強に忙しい最終月に事前と中間課題、転職したての慌ただしい時期に修了レポートの作成というスケジュールになった私は睡眠時間をけずりながら取り組むことになりました。辛かった。。

 

資格を活かしてやりたいこと

大きくは2つです。どちらも基本的にはNPOコンサルティングの中でやりたいと思っていること。

 

①Webマーケティング関連のコンサルティング

こちらについてはすでにやっているものですが、今後さらに強化していければと思っています。

 

 

などなど。

 

②Web担当者の育成

こちらもいくつかのコンサルティング案件の中で実施していることですが、今後強化していきたい。

 

アクセス解析ツールの使い方や、施策結果の分析方法、施策の立案方法など組織内でPDCAを回していくことができるようになるための担当者の育成に力をいれたい。

 

講座についてもこれまで初心者向けのWebマーケティングの基礎の内容が多かったですが、今後は組織内の担当者を少し上のレベルまで引き上げる研修なども企画していけると良いなと思ったりしています。

 

 

ということで、上級ウェブ解析士、取得しました!

お仕事のご依頼、お待ちしております!

(お問い合わせについてはdaisuket.1986@gmail.comまで)

レビュー : 『暗闇でも走る』前向きでひたむきなエネルギーは”暗闇”を知るからこそ

事業内容やコンセプトに非常に共感しずっと応援している「キズキ共育塾」。経営されている安田さんの本が出るらしいことを本人のTwitterで見かけてからずっと楽しみにしていたのですが、ついに出版されたということで早速買って読みました。感想書くのだいぶ遅くなりましたが。

 

 

暗闇でも走る 発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾をつくった理由

暗闇でも走る 発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾をつくった理由

 

 

とても良かった。社会起業家の本は大学の頃から何冊も読んでいて、どの方のストーリーも元気をもらえるのだけど、安田さんの「物語」は特に爽やかな力強さを感じる本でした。安田さんの生い立ち含め書いてある内容自体は爽やかというよりはむしろ壮絶なものなんだけど、それでも前向きでひたむきなエネルギーが伝わってきて、きっとこのエネルギーはキズキ共育塾という場所で子どもたちにも注がれているのだろうなと感じました。

 

■「キズキ共育塾」とは

キズキ共育塾は不登校・中退・ひきこもりなどドロップアウトを経験を持った方たちを対象に「もう一度勉強したい人のための塾」として運営されています。

 

「キズキ」の名前には”自分の可能性に「気付き」、自分の将来を「築く」”の2つの意味が込められており、挫折を経験しても「何度でもやり直すことのできる社会」を目指して、学び直しをサポートするという安田さんたちの決意を表しています。

 

キズキ共育塾HP

kizuki.or.jp

 

私はソーシャルセクターへ関わり始めたきっかけが児童養護施設での学習指導の活動で、児童福祉や教育の領域には10年ほど関わってきました。その中で多くの学習に困難を抱える(学習だけではないですが)子どもに出会い、彼ら彼女らの「勉強の苦手さ」「勉強の嫌いさ」が本人の資質というよりも社会的な構造から発生してしまっていることや、にも関わらず学習という分野は本人の資質や意欲の問題に還元されてしまいがちであること、そしてそのことがますます子どもたちの自尊心を傷つけてしまっていることをとても強く感じてきました。

 

そしてそうしたキツい環境にある子どもたちは施設だけでなく、不登校・中退・ひきこもりなどさまざまな困難な状況に陥ってしまっています。

 

困難な状況にある子どもたちは大人から、社会から裏切られたり、傷つけられた経験を持つ子も少なくありあせん。そんな中で、何度でも、どんなタイミングからでもやり直すことができると言ってくれる人がいること、支えてくれる人がいること、そうした人に出会えることはとてつもない力になります。

 

本来教育におけるこうした寄り添うスタンスは困難な状況の有無に関わらずに提供されるべきものであると私は考えています。少しずつキズキのような視点、想いをもった教育が広がっていくといいなと願っています。

 

■「暗闇でも走る」安田さんの人生

長年安田さんのTwitterやブログを拝見してきたのでおこがましくも安田さんの経歴はそれなりに把握していたように思っていたのですが、表面的に表れる経歴とその人の歩んできた道には大きな隔たりがあるということを、当たり前のことですが改めて感じました。

 

壮絶な体験をいろいろとされている中で印象的だったのは、安田さんの物事の捉え方。安田さんを突き動かしている原動力の背景の考え方ってこういうところにあるのかな、と感じる箇所がいくつかありました。

 

人から優しくされたことなど、人生でほとんど経験したことがなかった。全ての人たちに「復讐」してやりたかった。

「復讐」とは、誰よりも僕自身が立派な人間になることだと思った。

いつか僕が立派な人間になれた時、「お前らがバカにしてきた人間は、これだけの人間になれたんだぞ」といってやりたかった。

そして僕にとって立派な人間とは、誰よりも人の痛みのわかる人間のことだと思った。なぜなら、その頃までの僕はずっとそういう人を求めていたからだ。(P57)

 

「一発逆転」の大学受験を決意するまでの思考が描かれているこの前後の流れ がとても印象的。何度も確かめるように自分の行動の理由付けをしていく記述は、きっと当時の頭の中を表しているんだろう、と勝手に推測しました。人生の節目にいるときの思考ってぐるぐると同じようなことを何度も何度も考えて、だんだんと「これしかない」って決意するようなときもあると思うんです。そういう感じがすごく伝わってきた。

 

そして使っている言葉はときにけっこう強いですよね。「復讐」とか。そういう強くてある意味乱暴な言葉から「立派な人間になる」ということやそれは「人の痛みのわかる」人間である、というとても純粋で優しい言葉の吐露につながっていくのがとても印象的です。

 

その他にも

 

無駄に終わる努力が世の中にはたくさんあるかもしれないけれど、それでも「努力」をしなければ何も叶わないということを、僕は改めて知った。(P174)

 

という言葉も、シンプルだけど個人的な体験からも同じ信念を持っているのでとても共感しました。

 

その他、いくつか引用されている言葉たちも安田さんの考え方をつくっている大切な言葉なのだと感じました。

 

神よ

変えることのできるものについて

それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ

変えることのできないものについては

それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ

そして変えることのできるものと、変えることのできないものとを

識別する知恵を与えたまえ

(『ニーバーの祈り』ラインホルト・ニーバー著)(P244)

 

■ラッキーな物語

安田さんの行動の背景にあると感じたのは上記のような「努力」に対する冷静な信念ですが、一方で全編を通してキーワードとなっているな感じたのは「ラッキー」と「物語」です。

 

物語については以下のような言葉を自身の心の指針だという風におっしゃっています。

 

「『私は何を行うべきか』との問いに答えられるのは、『どんな物語の中で私は自分の役を見つけるべきか』という先立つ問いに答えを出せる場合だけである」(『美徳なき時代』アラスデア・マッキンタイア著)(P218)

 

苦しかった経験をしたこと自体が努力の原動力になったということ、そして苦しかった経験の一つ一つがいまの自身の仕事につながっているということ。だから人生は物語であると。人は自身の経験に意味や理由をつけて「物語」をつくりながら歩んでいくものであり、苦しい経験があればあるほど豊かな物語になる。だからいま悩んでいたり苦しんでいる人がいたとしてもそれらを物語の糧にして豊かな人生を歩んで欲しい。

 

なんて温かく力強い言葉だろう。

 

不登校や中退、ひきこもり、あるいは非行など、さまざまな理由によって「ドロップアウト」する子どもがいますが、彼らがそういう状況に陥っているのは何も彼らのせいではなく、多くの社会課題や社会状況、人間関係の組み合わせなどにより社会的な構造により生み出されているというものが非常に多くあります。だから本来「ドロップアウト」なんていう言葉は失礼だと思うし、自己責任なんていう言葉は暴力以外の何物でもないと思うのだけど、だとしても、仮にそうした認識がしっかり社会に広まったとしてもそれで「ドロップアウト」した彼らの人生が急に開けるかというとそうではないと思います。

 

個人が自分の人生を受け止めて前に進んでいくためには社会的な構造の話なんてどうしようもなくて、必要なのは、なぜ自分がここにいて、どこに行くのか、どこに行けるのかという自分自身の意味であり、物語です。このことが教育方針の背景にある、キズキ共育塾という場ではきっと多くの「再生」の物語が生まれているのだろうと思います。

 

もう一つのキーワードは「ラッキー」。これも1つ目のキーワードである物語と関連したことですね。「自分はラッキーだった」という言葉が随所に登場します。安田さんが自身の物語をラッキーと捉えているということ。

 

安田さんの物語を客観的に捉えると「努力の物語」という捉え方をされる場合も少なくないのではないかと思いますが、安田さん自身はそれを「ラッキー」だと捉えます。

 

どういうことかというと、「努力ができること自体も幸運の産物である」ということ。

 

例えば安田さんの場合自分が受験をすることのできる環境にいたことや、助けとなる人と出会えたことなどがあって初めて努力をしようという意思を持ち、かつそれを行うことが可能になったということであり、それは幸運なことだったと。

 

ひきこもりやニートの話題になると「努力が足りない」という言葉で切って捨ててしまう人がいるけれど、それはとても乱暴だと私は思う。私自身は努力は大切だと思っているし、真面目に努力できることが私自身の最大の強みだとも思っているけれど、それでもやはりその努力できる資質自体をもっていることは幸運だと思っている。

 

私の場合で言えば、小さなころから自分で物事を考えるように促してきた両親の育成方針や関わりに触れられたことが一番の幸運だろうし、浪人生活を経て第一志望の大学に行けたことは貧乏な家庭にはギリギリの選択だったのではないかと思うけれど、それでも意思を尊重してもらえたこと、そして何より私が大学進学して2年目に父が末期がんでなくなった。体が丈夫な故に末期になるまで気づくことすらできずに3ヶ月で亡くなった父だったけど、あのがんがもっと早期に発見され、例えば私が高校時代に発見され治療期間が長引いていたら、父はもっと長生きできていたかもしれないけれど、きっと私の浪人は難しかったのではないかと思う。これらを人がどう呼ぶのかはわからないけれど、少なくとも自分自身の主観として「幸運だ」と捉えることはとてもしっくり来る。

 

私自身ながく対人支援に関わってきているので、この「幸運」の捉え方はとても共感するし大切な考え方だと思う。自信を幸運だと捉える人は人にやさしくすることができる。

 

安田さんたちの子どもとの関わりにもそんな視点が見える。

 

何があっても、目の前の生徒に寄り添い続けることが、キズキの講師たちに求められる資質だ。

キズキの講師は「ただ勉強を教えられる」だけでは不十分なのだ。(P178)

 

人を支援する時に、相手に「清く正しい行動を求めるべきではない」と考えるようになった(P181)

 

「頑張ればなんとかなる」と多くの人は言うかもしれないが、そもそも困難な状況にある人々は「頑張れない」ことに悩んでいるのだ。

だから支援の第一歩は、「頑張る」ための手助けをすることだと僕は思っている。(P201)

 

ちなみに、このように自分たちの支援観や教育観を突き詰めて考え、言葉にすることは組織を作る上でもとても大切です。本書でも採用基準をどのように考えていったのかという経緯が書いてありますが、対人支援だからこそ、ボランティアやアルバイトであってもどのようなスタンスで人と関わるべきであると考えているのかはしっかりと作った上で「断る勇気」を持つことがとても大切です。

 

 

 

他にも共感したところや考えたことがたくさんあるのですが、どこまでも長くなりそうなのでまとまりないですがこの辺で終えます。

 

キズキ共育塾と安田さんの今後の活動もとても楽しみにしています。

 

暗闇でも走る 発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾をつくった理由

暗闇でも走る 発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾をつくった理由

 

 

 

キズキでは現在、子どもたちを支えるための寄付会員制度「奨学金サポーター」の募集をしているそうです。共感される方はぜひ入会を!

 

kizuki.or.jp

 

 

 

ウェディングドネーションの御礼とご報告

3月末から実施しておりましたウェディングドネーションについて、支援先NPOへの振込まですべて完了しましたのでご報告です。
 
※開始時の記事はこちら
 

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まずは以下が寄付金合計と支援先NPOへの振込の内訳です。
 
合計金額:413,280円
支援先①NPO法人ReBitへの振込金額:206,640円
支援先②NPO法人虹色ダイバーシティへの振込金額:206,640円

 

※合計金額は「polcaのキャンペーンページからご寄付いただたもの(304,800円)」「手渡しでいただいたもの(70,000円)」「paypalでお支払いいただいたもの(40,000円)」の寄付金合計額からpaypalでお支払いただいた2件からpaypal手数料(1,520円)を引いた分となります
 

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寄付のご協力をいただいた皆様、
お祝いのお言葉をいただいた皆様、
賛同のコメント・シェアをしていただいた皆様、
本当にありがとうございました。
 
二人でいろいろと話し合いながら進めた企画でしたが、始める前はかなり不安でいっぱいでした。こんなに多くのそしてあたたかなお祝いをいただけるとは想像しておらず、とても嬉しい気持ちでいっぱいですし、何より「やってよかった」という想いを二人で共有しながらこの期間を過ごすことができたことがありがたいです。
 
日本ではまだあまり例のないウェディングドネーションという取り組みが理解してもらえるのか、
LGBT支援の団体への寄付という自分たちの想いにどこまで共感してもらえるのか、
LGBT支援に自分たちの「結婚」という機会を使うことはどう受け止められるのか、
色々なことが分からず、不安でした。
 
支援先NPOはどこにするのか、
支援先NPOへの事前の相談はすべきかどうか(開始前に2団体に相談させていただきました)、
寄付を受け付ける方法はどのようにするか、
調べたり、話し合いを重ねて準備を進めました。
 
そうして自分たちなりに考えつくし準備をつくして開始したのですが、それでも不安が大きかったのが本当のところです。
なので、このように予想を超えるたくさんの寄付をいただくことができたことや、何より多くのありがたい賛同のお言葉をいただけたことがとても嬉しかったです。
 
 
私はNPOの支援を本業としており、ファンドレイジング(寄付集め等の資金調達)のご支援をさせていただくこともありますが、個人が矢面に立って行うファンドレイジング(このようなものをpeer to peerのファンドレイジングといいます)はまたまったく別の感覚があります。
 
2年前には私は東京マラソンのチャリティランナーとしてpeer to peerのファンドレイジングを経験しましたし、現在関わっているSyncableというサービスではウェディングではなく誕生日に行う「バースデードネーション」の機能を提供しています。今後peer to peerのファンドレイジングは日本でもどんどん増えていくのではないかと思っていますし、増やしていきたいとも強く思っているのであまり大げさに書いたり、堅苦しく書いたりはあまりしたくないのですが、それでもこの期間のことを振り返るととにかく感謝の気持ちでいっぱいです。
 
以下の写真は二人で遊びに行ったTOKYO RAINBOW PRIDE 2018で支援先であるReBitさんのブースで撮った写真です。(にじいろバトンはReBitさんのマンスリーサポーター制度の名称です)
 

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私は初めて行ったのですが、その場のエネルギーは想像以上でした。
LGBT支援の活動がより進展し、生きにくさを感じる人が少しでも早く、一人でも少なくなっていけばいいと願いますし、そのような社会が自分にとっても生きやすい社会であることを信じています。
そのための力に今回の寄付金がつながりますように!
 
 
最後になりましたが、この企画を提案してくれたパートナーにも心から感謝しています。(仕事柄、私の発案と思われがちですが最初に提案してくれたのはパートナーです)
今後も二人で自分たちのやりたいことを二人で楽しみながら作っていく生活をしていければと思います。
みなさま、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 
 
追伸:
peer to peerのファンドレイジング自体については別途何かしら記事にまとめられればと思っています。
チャリティランナーと含めて2回のpeer to peerファンドレイジングの経験から感じたことを寄付者目線、ファンドレイザー目線でまとめられればと思っておりますので、NPO関係者の方たちにはぜひそちらもお読みいただければ幸いです。
 

ベンチマークメール主催「メールマーケティングプロジェクトの進め方」に登壇しました

21日はベンチマークメールさんの「メールマーケティングプロジェクトの進め方」というセミナーで講師をさせていただきました。

 

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◆セミナーの様子

セミナー全体の立て付けはメイン講師の前田考歩さんが最近出版された本(予定通り進まないプロジェクトの進め方)で提唱されている「プロジェクト譜」というプロジェクトの構造を可視化し分析、検討するためのフレームワークを使って参加者それぞれのメールマーケティングプロジェクトをプロジェクト工学の視点から考え、参加者同士の議論や講師からのフィードバックを行う、というもの。

 

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私はメールマーケティングの実務経験者&コンサルタントとして、

  • 自身が経験したメールマーケティングプロジェクトをフレームに沿った紹介
  • 参加者のワークに対してのフィードバックや質疑応答
  • 最後に、PDCAを回し続けるための仮説思考方法の紹介

を担当しました。

 

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昨日のイベントはNPO向けというわけではないので企業担当者が多く、さまざまな業種業態のメールマーケティングプロジェクトのお話を伺いましたが、メールに関するお悩みは企業もNPOもあまり変わりませんね(メールに限らずマーケティング全般に言えることですが)

 

開封率やクリック率などKPIをどのように考えれば良いかという話もでますし、そもそもメールになんて携わったことがない人が多かったり、むしろマーケティング全般が初めてという方も少なくない。そしてそんな中でメールマーケティングを前に進め、なんとか良い効果を出していきたい、と。みんな暗中模索です。

 

暗中模索な状況の中でプロジェクト全体を客観視していく方法についてはプロジェクト譜を使ってセミナー中のワークの短時間でもみなさんかなり細かく落とし込んでいけていました。

 

あとは運用を続けながらいかに効果を改善していくかというところですが、その点については私の具体的な事例を元にした「仮説思考4ステップ」が少しでも参考になれば幸いです。

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◆「プロジェクト譜」とは?NPOでも有効活用できるフレームワーク

前田さんの提唱する「プロジェクト譜」はプロジェクトの構造や状況の変化を将棋の棋譜のように記録していくことで共有知化していこう、というもの。


その前提として「プロジェクトとは前例のない仕事であるために予測が立てにくく、失敗しやすく、そしてその知識や経験が蓄積、分析されない」ものだということがあります。


前田さんの本を読みながら考えていたのですが、NPOの仕事というのはプロジェクト型の仕事が非常に多い現場です。


NPOが人材育成力が乏しいと言われがち(私がそう感じてるだけかな)なのは、再現性の低いプロジェクト型の仕事が多く、メンバーそれぞれの仕事の振り返りがしにくいことにも起因しているのではないかと感じました。

 

プロジェクト譜はロジックツリーの要領で、プロジェクトの達成条件から施策までをブレイクダウンしていくものなのですが、面白いのは”一度作って終わりではない”ということ。


棋譜の代わりになるものなので、状況が動く度にプロジェクト譜に起こしていくことで記録を残し、振り返りができるようになります。


定量的な記録はなにもプロジェクト譜という聞きなれないツールを使わなくとも良いと思いますが、プロジェクトという未知の仕事に取り組む間に直面する課題というのは概ね数字に表しにくいものです。プロジェクト譜はそうした定性的な状況を容易に書き起こすことができ、都度都度の状況判断を客観的に行いやすくなったり、プロジェクト終了後にプロジェクト外のメンバーも含めた振り返りがしやすくなります。

 

おおげさなツールを導入する必要もなく、紙とペンがあればすぐに試せますのでNPOの方々もぜひお試しあれ。

 

プロジェクト譜について気になる方はぜひ本を読んでみてください。

予定通り進まないプロジェクトの進め方

予定通り進まないプロジェクトの進め方

 

 

ベンチマークの林さん、神田さん、そして一緒に登壇させていただいた前田さん、昨日は貴重なご機会をいただきありがとうございました!

 

レビュー : 『ファンベース』NPOマーケティングの楽しさと可能性を強烈に再認識できる本

ワタクシ、好きな本を見つけるといろいろオススメてして歩く癖を持っております。ここ最近書評自体はすっかりご無沙汰になってしまっていましたが、本は読み続けていますし、リアルで会った方たちと本の話をする機会があればすかさず本をオススメして生活しております。そんな私がここ最近、NPO界隈で人に会ったときに一番オススメする機会の多かった本。

 

ファンベース (ちくま新書)

ファンベース (ちくま新書)

 

 

(私の持つオススメ癖のことも含め)ファンとは何ぞやということや、ファンを大切にすることはどんな意味を持つのか、ファンとどう接すれば良いのか、などなどファンについて書かれたさとなおさん(著者の佐藤尚之さんの愛称です)の新刊です。

 

すでにいっぱい良いレビューはあるので今更私が書くことはあまりないのですが、NPO界隈の人たちにはもっともっと読んで欲しいと思っておりますので、この本で語られる「ファンベース」をNPO文脈から少し書いてみたいと思います。

 

NPOに関わる人に読んでもらえると嬉しい本です。
特に、ファンドレイジングを始めとするマーケティングに関わる人は必読!

 

ファンベースとは - ファンとは何か、ファンに向けた施策とは何か

タイトルからも分かるようにこの本は「ファン」について書かれた本です。
では、この本がいうファンとはそもそも何か。著者のさとなおさんは次のように定義します。

 

ファンとは「企業やブランド、商品が大切にしている『価値』を支持している人」

 

さらに、こうも言っております。

 

(単に現在の「価値」を支持しているというだけでなく)その延長線上にある、もっといい「未来の価値」にも強く期待しているし、それを企業と一緒に夢見たいと思っている

 

ファンとはそのような存在であると。


では、NPOが提供する「価値」とは何でしょうか。

 

事業を行いサービスや商品を提供するという意味では企業もNPOも変わりませんから、その価値はいろいろです。文脈によりいろいろな価値を提供していると思いますが、特にNPO的に大事にしなければいけない部分としてはまず何よりNPO活動が目指す社会的な成果、つまり社会課題の解決はNPOに期待される社会的な価値でしょう。ファンが期待する「未来の価値」とは、事業を通じて社会課題が解決された状態、のことだといえます。NPOとそのファンの関係はその未来の社会や地域の状態に対しての共感から生まれているものである、ということです。

 

NPOの世界でよく使われる言葉遣いに直せば、これはつまり「ビジョンへの共感」です。各NPOが描くビジョンに共感し、一緒に夢を見てくれるのがファンであるということ。

 

自分たちが「作りたい未来への共感」。それを示してくださっているのがファンであると。NPOに関わっている人であれば実感をもってイメージできるのではないでしょうか。

 

本書はそんな「ファン」に支えられるということを「ベースに」事業を作っていきましょう、ということが書かれています。

 

NPOの「顧客」とは

『ファンベース』の細かい内容に入る前に一点だけ。NPOの顧客について。

 

「ファン」とは顧客の中の一部、特に共感度が高く提供する価値を感じ取ってくれる人のことを言いますが、一般企業とNPOでは顧客の意味合いが異なります。

 

企業の場合、顧客とは商品やサービスの書い手のことを指します。そして商品やサービスを提供する対価をいただくことでビジネスが成り立ちます。


一方でNPOの場合、商品やサービス、事業・活動の対象となる受益者も顧客ですが、それだけでなく寄付者やボランティアといったNPOを支える立場の「支援者」という関わり方の顧客がいます。つまり顧客が2種類いるということ。

 

これはNPOが行う事業ではサービスの提供を行う受益者に対価を支払う能力がない場合もあり(社会的弱者を対象とした活動など)、この場合に事業の継続を支えるための「支援者」という存在が必要になるためです。そのためマーケティングも受益者向けのものと支援者向けのもの2つに分けて考える必要があります。

 

本書で扱われるファンベースの概念は受益者向けマーケティング、支援者向けマーケティングどちらにも適用することができると思いますが、どちらかというと、まずは支援者向けのマーケティング、つまり寄付者やボランティア向けのマーケティングであるファンドレイジングに適用して考えた方が分かりやすいと思います。

 

特に寄付型のNPOの場合、事業の成り立ち自体が支援者=ファンによって支えられているという点が非常に明確です。つまりNPOはファンベースのビジネスそのものである、ということ。

 

ファンの増加はビジョン実現に近づくことそのもの

先ほどNPOが提供する価値は掲げているビジョン=作りたい未来の社会の中にあると書きました。ではビジョンが実現している状態とはどのような状態なのか、どうなっていけばそのような理想の未来の社会に近づいていくのか。


取り組んでいる社会課題によってそのロードマップは様々だと思いますが、少なくとも一つ言えることはそれは多くの方が賛同してくれて初めて実現するということ。

 

誰も賛同してくれない、共感してくれないビジョンが実現するわけはありません。
逆に、賛同者・共感者が増えるということ、仲間が増えるということ、ファンが増えるということはそれ自体が実現したい未来の社会に近づくことそのものだといえます

 

ですので、支援者、つまり寄付者やボランティアに支援してもらうということはビジョンに共感した仲間になってもらうということであり、ファンドレイジング(狭義には寄付等による資金調達、広義にはボランティア等比金銭的支援や人材も含めたリソース調達全般)はビジョン実現のための仲間集め、ファン集めの活動であるということです。

 

「ファンを増やしたい」と言うその前に

普段、そのような意識でファンドレイジングができているでしょうか?

そこまでの意識をもって寄付の必要性を伝えたり、ファンになって欲しい、仲間になって欲しいと言えているでしょうか?

 

そして、寄付やボランティアなどの支援をしてくれる仲間になってくれた方に対してはどのような関わりをしているでしょうか?


ファンとして丁寧に扱うことができていますか?そもそも自分たちのファンをどのように丁寧に扱いたいかということを考えることができていますか?

 

今いるファンを大切にできていないにも関わらず、新しいファン(支援者)をもっと見つけないと!と言っていませんか?

 

本書はこうした点に対して大きな示唆を与えてくれます。例えばファンを大切にできているか?という点に対しては次のような表現でその問題点を指摘しています。

 

デートで情熱的に口説いてきたのに、そのあと会話もお誘いもしてこないヤツ!

 

皆さんの団体はそのような「ヤツ」にはなっていないでしょうか。

 

ファンと会話する手段はありますか?
会話の前にまず自分の近況を伝えていますか?
年次報告書やニュースレター、あるいはメールマガジン、LINE、SNS等を使った実績や成果の報告はどの程度できているでしょうか。

 

できている皆さんは、今度は「会話」をする機会や方法があるか、考えてみてください。


ファンの声を聞く場はあるだろうか。支援をしてくれているファンがいま何を考えているか、皆さんのことをどう思っているか、ちゃんと把握できているだろうか?

 

釣った魚に餌をやらないようなヤツになっていないでしょうか。

 

クレジットカードや銀行の自動引き落としで毎月、あるいは毎年寄付を行ってくれるサポーターは非常に心強い存在です。事業の安定性的にも。ビジネスの経済的な成功の鍵は顧客にいかに継続的に購入してもらうかであり、この意味で継続課金の仕組みや商材を持っているビジネスは非常に強いです。だから経済的観念だけで突き走っているサービスは退会の方法が分かりにくかったり、めんどうだったりするのです。お金を払い続けてくれる顧客が一人でも多く欲しいから。

 

でも、そんなことをしたくて継続寄付の仕組みを用意しているわけではないですよね。
自団体に、そして自団体が取り組んでいる社会課題に継続的に関心を持ってもらうために、一緒に解決していくという気持ちを表明してもらうためにその仕組みを作っているのだと思います。だとしたら、ちゃんとその心強いファンにしっかりと向き合いましょう。ファンとの関係を育てていきましょう。

 

著者はこんな風にいっています。

 

関係を進展させ、好きになってもらうためには、デートのあとが大切

 

皆さんの団体とファンとのデートはどのようなコースがあるでしょうか。

 

寄付者として参加してくださった方とより関係を深めていくためのデートコース、つまり寄付者の方がもう一歩、もう一歩と団体と関係を深めていく機会や方法はあるでしょうか。


例えば単に金銭的な寄付だけでなく、時間ができたときにボランティアに参加してもらうとか(そのための案内ができているか)、寄付者や会員限定のイベントに参加してもらうとか(きちんと招待できているか)、どんなルートがあるでしょうか。そのルートは一人ひとりに合わせたものになっているでしょうか。寄付者やボランティアなどの支援者がより社会参加をするためのしかけ、工夫をきちんと用意できているでしょうか。

 

そういうことを、ちゃんと考えていきましょう。

 

考えてないのに、考えるつもりもないのに、ファンドレイジングしたいなんて軽々しく言わないでください。

 

ファンベースを強化するキーワード

本書に書かれている『ファンベース』の考え方を表すキーワードを紹介します。

 

「共感」を強くする(P102)

 A ファンの言葉を傾聴し、フォーカスする
 B ファンであることに自信をもってもらおう
 C ファンを喜ばせる。新規顧客より優先する

 

「愛着」を強くする(P125)

 D 商品にストーリーやドラマを纏わせる
 E ファンとの日常的な接点を大切にし、改善する
 F ファンが参加できる場を増やし、活気づける

 

「信頼」を強くする(P147)

 G それは誠実なやり方か、自分に問いかける
 H 本業を細部まで見せ、丁寧に紹介する
 I 社員の信頼を大切にし「最強のファン」にする

 

「共感」→「熱狂」される存在になる(P176)

 J 大切にしている価値をより前面に出す
 K 「身内」として扱い、共に価値を上げていく

 

「愛着」→「無二」の存在になる(P190)

 L 忘れられない体験や感動を作る
 M コアファンと共創する

 

「信頼」→「応援」される存在になる(P207)

 N 人間をもっと見せる。等身大の発言を増やす
 O ソーシャルグッドを追求する。ファンの役に立つ

 

それぞれ本文も読みながら私は「そう、それだそれ!」ともう痛くなるほどに膝を打ちまくりながら読んでいたのですが、こうして項目を並べただけでもワクワクしてくるNPO関係者も多いのではないでしょうか。ファンドレイジングにおいて自分がやっているのは、やりたいのはまさにそういうことだ、と。

 

ファンベースのキーワードをNPO文脈で捉え直す

上述したファンベースの考え方はどの項目もファンドレイジングにおいても大切にしたい考え方ばかりです。なので、ファンドレイジングに関わる皆さんは本当にとにかく本書を読んでみてほしいのですが、もう少し分かりやすくするために、上記のキーワードをNPO文脈で噛み砕いたり組み合わせるとどういうことなのか、考えるべきポイントをいくつか提示してみたいと思います。

 

支援者の共感ポイントを把握できているか?

あなたの団体に寄付者やボランティアがいたとして。その方たちはきっとあなたの団体に対して共感して支援をしてくれています。ではその共感とは具体的に何に共感してくれているのかと聞かれて説明できるだろうか。活動内容や受益者への共感、それは間違いなくあります。ただ、それだけではない。NPOへの支援という行動の裏側にはもっとたくさんの思いがあります。


例えば単に活動や団体への共感ということよりもむしろ「代表者への共感」で成り立つNPOは意外とたくさんあります。とある団体の代表の方の講演にいって参加者の方とお話をしてみたら、その代表の講演をすでに10回以上聞いている、という方にお会いしたことがあります。話の内容も変わるとはいえ10回はすごい。歌手のLIVEと似たような感覚なのかもしれません。

 

また、色々な団体さんで寄付者の方へのインタビューを行っていると、支援者の方たちはなぜその団体を支援をしているのかについて色々お話してくださるのですが、寄付の理由は思っている以上に細かったり、深かったりする。10年前のとある講演でスタッフのAさんが◯◯という発言をしていたことに共感をしたとか、◯◯の事件があったときに新聞に寄稿していた記事が印象に残っているといった広報活動をピンポイントで覚えていてくださることもある。そしてその言葉の中には自分たちが思ってもみなかったポイントで共感していることもあるし、さらになぜその共感に至ったのかという点まで掘り下げると本当に千差万別です。直接支援者の方に声を聞いてみるしかありません。なぜなら一人ひとりの経験、大げさに言えば(大げさでもないけれど)人生と、NPOの何かしらが触れ合った結果として共感という感情や寄付なりボランティアという行動にいたっているからです。

 

一人ひとり理由やきっかけが違うのだったら、それ以上考えても仕方ないと思ってはいけません。自分たちが伝えたいと思っていることがきちんと伝わっているのか。伝わっていないのだとしたらそれを伝えるにはどうすれば良いのか考えなければなりません。そして自分たちが考えていなかった意外なところで価値を感じてくれているのであれば、それを強化したり、より伝えていく方法を考えましょう。広報の見直しの非常に良い機会になります。自分たちのファンにささる言葉遣いはどんなものだろうか。伝え方はインターネットを使うのが良いのか、チラシやDMなど紙を使うのが良いのか、対面のイベントが良いのか。

 

そして、同時に大事なのが「何に共感しているのか?」の把握を特定の支援者と団体の関係だけで終わらせてしまうのではなく、支援者同士で支援の理由を可視化したり表明したりする機会を作ること。本書では「ファンはその商品やサービスのファンであることに自信がないからその背中を押してあげることが重要」ということが書かれていますが、NPOの支援なんてもうその極地みたいなものです。特に日本ではまだ寄付を公にしないという場合も多く、他の寄付者がどのような思いで支援をしているのかに触れる機会はとても少ないので、ぜひ考えて欲しい。報告書やHPに寄付者の声を載せて公開することもできますし、会員限定のコンテンツとしてインタビューなどを載せるというのも良いですし、対面のイベント等を企画するという場合もあります。どういうものが嬉しいのかも、直接支援者との対話の中から作り上げることができると最高です。

 

自分たちの活動のストーリーを持っているか?

ストーリーにもいろいろな形がありますが、まず多くのNPOが持っているはずなのに可視化されていないことが多いのが団体立ち上げストーリー。活動を立ち上げたのは何故だったのか、立ち上げにはどんな苦労があったのか、というお話。どの団体にも必ずあるストーリーですし、団体への共感の根幹をなす場合も多いのに、しっかりと公開されておらず、一部の関係者しかそれを知らないということも多い。もったいなさすぎます。HPで、報告書で、説明会で、いろいろな場で話しましょう。

 

例えばとある団体では新規のメールマガジン読者に定期的な通常号を送り始める前に、ステップメールで団体の立ち上げストーリーを代表の言葉で4回に渡って送っています。いま行っている活動や目指しているビジョンがどのような経緯で生まれたものなのかきちんと伝えてある程度の共通言語、共通認識を作った上で通常の活動報告等の情報発信を行うということ。支援者の方が団体と接点を持つタイミングはバラバラです。どのようなタイミング、方法で自分たちのストーリーを伝えることができるとその後の情報発信が伝わりやすくなりそうか考えてみると良いと思います。

 

その他にもしっかりとストーリーで伝えるべき部分はたくさんあります。

 

 受益者ストーリー:自分たちの活動により困難を抱えた受益者はどのように前へと進んでいくことができるのか
 ビジョンストーリー:ビジョン実現という未来に向かってどのように進んでいくのか。ファンにどのように関わって欲しいのか

 

こうしたものをきちんと整理しておくと、伝わりやすくなりますし、さらに口コミやシェア等でさらに拡散してもらいやすくなります。

 

職員の顔や考えを見せることができているか?

FacebookTwitterでの情報発信でただひたすら寄付のお願いを続けたり、淡々と「活動しました」と写真を上げ続けるだけの投稿になっていないでしょうか。「発信するネタがない」という悩みをよく聞きますが、ネタはいくらでも作ることができます。まず自分たちが高級なネタであるという自覚を持ちましょうNPOの支援者にとって、NPOで働くスタッフは「すごい存在」であることが多いです。自分には時間や、熱意、専門性などいろいろなものが足りなくて職員にまではなれない、という理由で支援をしてくださっている方はけっこういます。その人たちにとって、スタッフが日々どのように考え、仕事をしているのかというのはとても魅力のあるコンテンツになるのです。


会議の風景のような地味なものであっても、そこに職員の正直な気持ちや真剣な気持ちが表れていれば伝わります。代表やスタッフが書く活動に関してのコラムなどは非常に強力なコンテンツです。NPOのスタッフは活動分野について専門知識を持っていることも多いので、その知見はコラムという形であっても専門性のある独自コンテンツとしてSEO効果も高くなりやすいです。ニュースレターや年次報告書でも職員の声は人気のあるコーナーだったりしますし、SNSでもたまに投稿するオフィスでのランチ風景にたくさんの反応があるというケースもあります。そればっかりになってしまっては本末転倒ですが、裏側的な情報を求める支援者は少なくありません。SNS毎の特性など媒体の特徴も見ながらですが、自団体の場合どのような形で自分たち自身を見せていくことができるのか考えてみましょう。


他にもいくつもあるのですが、あまり長くなってもしょうがないのでこの辺で。

 

以上。

すごく長くなってしまいましたが、NPOマーケティングに関わる人にとっては非常にワクワクする本だと思います。書かれていることのほとんどが自分が普段ファンドレイジングを始めとしたNPOマーケティングで大切にしている/大切にしたいポイントであり、あぁ自分の仕事はなんてワクワクする仕事だろうかとその楽しさや可能性を感じ直すことのできる本です。

 

 

ファンベース (ちくま新書)

ファンベース (ちくま新書)

 

 

ファスティングで健康で文化的で持続可能な生活を手に入れた話

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4月の頭からファスティング(断食)に挑戦しました

 

ミネラルファスティング

ファスティングにも色々やり方があるそうなのですが、私が挑戦したのはミネラルファスティングというもの。


酵素ドリンクで最低限の栄養やエネルギーを摂取しながら行う安全なファスティングと言われています。

 

酵素ドリンクやその他必要なグッズ一式と、ファスティング進め方や伴走などもろもろ全部含めてトレーナーの清輔まゆりさんにお願いしました。


すでに周囲の知り合いが大勢まゆりさんの指導の下で成功していたので、不安も迷いもなくお願いすることに。

 

なぜファスティングをやったのか?

一言でいえば身体の調子を良くしたかったから。

 

楽天を辞めてNPOコンサルとしてソーシャルセクターにフルコミットした2年の間に、私の身体はボロボロになってました。

 

  • 体重が約10kg増える
  • 食生活が壊滅的。転職前は昼は楽天の(無料の)社員食堂で野菜をたっぷり、夜は自炊が基本だった生活から外食中心、食事の時間もマチマチ。
  • ストレスが溜まると暴飲暴食
  • 睡眠時間が慢性的に少ない。徹夜も月に数度。
  • たまーに予定のない日にまとめて寝ても疲れが取れない。まさに睡眠負債
  • 風邪を引きやすくなった
  • 趣味のランニングをする余裕もなく、たまに走ってもすぐにバテる。(それでも2017年は東京マラソン出たんですけどね。。)
  • 子どもの頃から指の一部にしか出ていなかったアトピー?の範囲が広がる
  • お腹が慢性的にゆるくなった

 

いやもう改めて書き出してみるとなかなか酷いです。
自分でよくがんばったなと思う。

 

その分得難い経験をしたのは誰より自分が分かっていて、上の不健康具合の羅列を見たら一体何が良かったの?という感じですけど、それでもこの2年に後悔はないわけです。

 

とはいえ、これではまったくもって持続可能ではない
社会の持続可能性やハッピーに寄与したくて仕事してるのに自分が持続不可能なのでは笑えません。

 

ということで、健康な身体になって、4月からの新生活を良い感じに過ごしていくためにファスティングに挑戦することに。


10kgも体重増えていたので、もちろん体重落とすことも目的だったのですが、体重自体はファスティングの短期間でどうにかするものではないと思っていました。

 

実はこの2年で10kg増えたのですが、その前楽天時代にもがっつり体重増えるという経験をしていました。


新卒で入社した1年目、慣れない仕事や生活リズム(当時残業も多くやはり食生活も運動も壊滅し暴飲暴食したということがあり)から、そのときも1年で10kg程太りました。

 

その後多少落ちることはあっても基本的に数年間高止まりしていたのですが、3年程前にがっつり自炊に切り替えていろいろな料理を作るようになり、ランニングの量も増やしたときに、特にダイエットをしていた意識はなかったのですが(実際食事制限などは一切してなかったです)、数ヶ月で8kg程落ちたということがありました。つまりこの2年間で増えた10kgというのはこのときせっかく落としたものを取り戻して余りある感じになったのですね。まったく酷い話だ。

 

で、この数ヶ月で8kg落ちた時期というのはとても身体の調子が良かった記憶があります。身体の調子も良かったからか、いろいろな活動も充実していた時期でした。

 

今回ファスティングにチャレンジしたのは、このときの調子の良さに短期間で突入できるのではないか?という期待があったから。


以前一度自分で経験してることなので、そのときの通りに自分でやれればいいのですが、意思も強くないし、忙しい生活の中でまったくできる気がしませんでした。それに、最近の身体の調子の悪さははっきりいって深刻なレベルになってきていたので、ここで一度しっかりリセットしたいということ。そして、身体の調子を整える方法をしっかり知識と体感と両方でしっかり学びたかったこと。

 

そんなような理由からの挑戦となりました。

 

ファスティングに関してよく聞かれた質問

まず、ファスティング前後でいろいろ質問を受けることが多かったので、よくある質問コーナーから。

 

お腹は減らないのか?

そんなに減りません。後で書きますが、ファスティング前に準備期間があるのですが、その時はそれなりの空腹感がありました。が、いざ実際の断食期に入るとほとんどお腹は減りませんでした。


一日に数回飲む酵素ドリンクでかなり満腹感がありますし、たまに空腹を感じても、専用の塩(ヒマラヤソルト)を舐めると一瞬で収まりました。


空腹によるツラさは一切感じず、こんなに楽で良いのだろうか、という感じでした。
むしろ4日目、5日目ともなると、もはやこのまま食べなくてもどこまでもいけるんじゃないかという気になり食べるっていったいなんだろう、という気分になる程でした。

 

仕事はできるのか?

できます。私は転職と同時にファスティングに挑戦という無茶なスケジュールでしたが、問題ありませんでした。


断食期も木、金、月と平日に3日間かぶりましたが、その間も通常通り仕事してました。

 

ご飯食べる時間や、ご飯の準備の時間がないので仕事できる時間はむしろ増えます。特に後半戦は集中力も増します。

 

どんな良いことがあるの?

身体中がキレイになります。私の感覚としては中も外も身体中のむくみがとれたような感覚。疲れも取れ、頭もすっきりしています。

 

痩せるのか?

食べないので当然ですが、体重も落ちます。私の場合は回復期までのトータルで4kg程落ちました。


同じ5日間の断食で5kg以上落ちたという知り合いもいたので内心もう少し落ちることも多少期待していましたが、数年前同様の体重落ちるモードには目的通り突入できているようなのでここからもう少し落としていければと思っています。

 

ファスティング期間の振り返り

続いてファスティング期間中の振り返りです。

 

準備期〜減食期(4/1〜4/4)

準備期というのは、ファスティングに入る前に身体によいものだけを食べて腸内環境を整えてファスティングに備える期間。
食べるべき食材はそれぞれの頭文字をとって「まごわくやしい」と教わりました。

 

ま…豆類
ご…ごま、ナッツ類など
わ…わかめ。海藻類
く…果物
や…野菜
し…しいたけ。きのこ類
い…いも

 

わりと色々食べて良いですよね。


ちなみに、普段の食生活もほぼこれと同様の「まごわやさしい」(果物は野菜に含め、代わりに魚の「さ」が入る)を中心とした食生活を普段から意識するのが大事、とのこと。分かりやすく言ってしまえば和食、ですね。

 

逆に食べてはいけないものは何かというと、お米や小麦粉、そして肉、魚。乳製品などの動物性のものも。あとお砂糖も取りません。砂糖以外の調味料、塩や醤油、そしてドレッシングなどは量に気をつけながらですが、採っていました。

 

こうした食事を準備期の間はお腹いっぱい食べます。私の場合はこの期間が2日間。(普段の食生活によってもう少し長い場合もあるとのこと)

 

その後、2日間の減食期。採る食材は同じですが、量を減らしていきます。

 

この準備期、減食期の間は多少空腹を感じることがありましたが、どうしてもお腹が減ったときは先生のアドバイスによりナッツかドライフルーツを食べていました。

 

いろいろ食べて良い食材が多いのですが、ただ、それは自炊をする場合に限ります。
外食でこれらだけの食事、となるとけっこう困ります。うまいことサラダランチなどがある店があれば良いですけど、サラダランチでも注意しないと小麦粉製品だったり、生ハムだったり色々しれっと忍び込んできたりしますので要注意。

 

この期間は体重の変化はありませんでした。

 

断食期(4/5〜4/9)

いよいよ断食に突入。私は5日間のコースでしたが、もっと長いコースもあります。

 

基本的に酵素ドリンクのみですが、その他に指定されたサプリと、1日1〜2粒の梅干しを摂取していました。あと水を1日2リットル以上。その他、ルイボスティーなどノンカフェインのお茶はOK。

 

朝起きたら白湯と一緒に梅干しを。


あとは、朝のうちにまとめて作った酵素ドリンクを一定時間ごとに分けて飲んでいきます。(ドリンクをまとめて持ち運ぶのがけっこう大変)


たまに空腹を感じたときは塩(ヒマラヤのマグマソルト)を舐めます。ゆでたまごの味がして一瞬で空腹感がおさまります。

 

初日や2日目に眠気を感じたり、頭痛がする場合があるという話も聞いていたのですが、私の場合は身体の不調はまったく起こらず、1日目からスムーズに断食に突入できました。


1日目の夜ぐらいまではさすがにまだ不安もあり、「明日の朝起きたらめちゃめちゃお腹へってるんじゃないだろうか」と考えたりもしましたが、実際にはそんなことも起こらず2日目以降もとても順調でした。

 

毎日まゆりさんから身体の中で起こっている変化についての解説も届くので、その変化をなんとなく想像したり感じ取ったりすることを楽しみながらゆったりとファスティング期間が過ぎていきました。

 

ドリンクに関してはけっこうな量があるので、しっかりアラームをセットしていないとすぐ飲み忘れ、飲みきれなくなってしまいます。2日目からは事前にアラームをセットして定期的な摂取ができました。

 

3日目からは土日だったので、多少運動もしました。(軽めのランニングと散歩)
運動についてはしてはいけないと言われる場合もあるそうなので、トレーナーの指示に従ってください。

 

この期間に体重3kg落ちました。

 

回復期(4/10〜4/14)

酵素ドリンクではなく普通の食べ物を摂取していきます。減食期、準備期を逆に進めていく感じ。

 

断食期から身体の調子が良くなっている実感がありましたが、食べ物を食べるとさら元気が出ます。この2年で間違いなく一番体調が良い!

 

お米などを食べるのがむしろ怖くなってしまい採っていなかったのですが、先生のアドバイスにより少しずつ米も採るようにしました。米採るとやっぱりエネルギー出ます。

 

この期間は当初1kg戻りましたが、その後減少モードに入り、結局この期間にもさらに1kg減で、トータル4kg減で終了。

 

ファスティング明け後1週間経過

ファスティングが完全に明けてさらに1週間が経ちました。

その後、人と食事をする機会などもあり、ピザを食べたりお酒を飲んだりもしましたが、いまのところ体重の増加はありません。


もちろん増減はあるのですが、すぐに減少モードに戻すのを自分でコントロールできる感覚です。

 

空腹に対しての怖さがなくなり、お腹が減ったと感じても冷静に摂取するタイミングや食材を選択できるようになったのが自分で心強いです。この状態をなるべく長く維持していきたいですね。

 

冒頭に書いたボロボロだった状態がどうなったのか、改めて振り返ってみると、

  • 体重が約10kg増える

  →4kg落ちました。たぶんまだ落ちます。

  • 食生活が壊滅的。転職前は昼は楽天の(無料の)社員食堂で野菜をたっぷり、夜は自炊が基本だった生活から外食中心、食事の時間もマチマチ。

  →しっかりしたきっかけを得たことで自炊モードが復活しました。

  • ストレスが溜まると暴飲暴食

  →お酒は解禁しましたが暴飲暴食はしてません

  • 睡眠時間が慢性的に少ない。徹夜も月に数度。

  →これは仕事の環境が変わったことも大きいですが、生活リズム自体を整えようと奮闘中です

  • たまーに予定のない日にまとめて寝ても疲れが取れない。まさに睡眠負債

  →ずーっと感じていた身体のそこにこびりついていたような疲れがとれて快調です

  • 風邪を引きやすくなった

  →まだ分かりませんが、とにかく身体の調子は良いです。免疫力が高まるという話なので期待したいところ

  • 趣味のランニングをする余裕もなく、たまに走ってもすぐにバテる。(それでも2017年は東京マラソン出たんですけどね。。)

  →平日は走る時間取れませんが、土日はしっかり走れています。何より身体が軽く、ランニングの気持ちよさ50%増しぐらいです

  • 子どもの頃から指の一部にしか出ていなかったアトピー?の範囲が広がる

  →これに関してはとくに変化なし

  • お腹が慢性的にゆるくなった

  →驚くほどに調子良くなりました。元々お腹下しやすかったけど、さすがに最近のはやっぱり身体の調子がおかしかったのだなと実感しました。。


最後に

良いことばっかり書いてて、何か悪いことないの?と思われる方もいるかもしれませんが、実際デメリットは特にありません。

 

ただ、注意点は何点かあります。


いくら最低限の栄養を取っているとはいっても食事を採らないというのは身体にとっては異常事態であり、負担もかかります。自己流でのファスティングは危ないのでしっかりトレーナーについて実践した方が良いです。

 

また、終了後は栄養の吸収率が良い状態になっているので、暴飲暴食すれば当然リバウンドはします。


良い食事バランスや生活を意識したり、身体の調子を整えるためのテクニックの一つとして身につけておくと良いというものであって、それさえやればすべて解決するというものではないということですね。

 

とはいえこのスキルは一度身につければ一生使えるものです。(この後はグッズさえ手に入れたら自分でできるし、普段の食生活に関しての知識を身につけられた)ここ数年の自己投資の中で断トツでコスパの良いチャレンジになりました。オススメです。

株式会社STYZに転職しました。

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改めての報告が遅くなりましたが、今月より株式会社STYZで働いております。

 

楽天を辞めたのが2016年の4月。PubliCoでは2016年5月から2018年3月までの約2年間を過ごしました。たった2年だったとは思えないほどに濃く、充実したPubliCoでの日々の中から学んだことや考えたことも少しずつ言葉にしていけたらと思いますが、まずは新しいチャレンジの話を。

 

STYZはSyncableという非営利組織向けの決済・寄付プラットフォームを提供している会社です。その中で私は、Syncableのサービス開発に関わりながら、コンサルティング部門の立ち上げを行って参ります。

 

PubliCoという組織で揉まれ、働いた2年間で多くの皆さまと関わらせていただき、NPOコンサルタントとしてなんとかそれなりに成果を出せるところまでやってこれたと思っています。そしてこの2年間に、自分なりの支援スタイルや視点を磨きながら、同時にいくつかの問題意識も感じていました。今後はいままでの延長線上のコンサルティングの仕事に取り組みながら、特にその自分が感じていた問題意識にチャレンジするような動きをしていけたらと思っております。

 

今日は転職の挨拶というか報告記事なのですが、このNPOコンサルタントとして働く中で感じてきた問題意識を使って、なぜSTYZという会社でのチャレンジを選択したのかという部分を説明してみたいと思います。

 

 

問題意識①「Web・ITによる格差の拡大への危惧」

私は学生時代のボランティアや地域での活動から、今後のソーシャルセクターの活動にはWebやITの力がもっともっと必要になるだろうと考え、その力を身につけるべく新卒で楽天に入社しました。


そして、楽天に勤めながら取り組んだプロボノ活動やNPO立ち上げ経験を経て、PubliCoに転職していきました。

 

PubliCoでのご支援の中でもWebやITに関わるご要望は多く、自分自身の専門性を高めながらこの分野でもっと支援をしていきたいという思いを持っております。


ただ、それと同時に感じているのが、WebやITの利活用の状況には団体により大きな差があり、しかもその差は開いているのではないかということです。

 

本来、WebやITは地域や世代などさまざまな違いを超えて利便性を提供することで、格差や不平等などを解消していく側面があると思っています。


ただ、動きが早く次々に新しい機能や情報が出てくるWebやITを使いこなすことや、情報の入手にアンテナを貼ることも一種のリテラシーが必要となってしまっています。


その結果、WebやITの新しい恩恵を受けられる団体はどんどんと効率化され成果を出しやすくなり、そうではない団体との格差が広がっていくということが起こり始めています。(例えば、次々と流行の変わるSNSをいまどの程度活用できていますか?さらに、AIや仮想通貨、ブロックチェーンといった新しい技術にどこまでアンテナを貼ることができていますか?あるいはそれどころか、いまだに団体のHPがスマートフォンに対応していない、というようなことはありませんか?)

 

STYZが提供しているSyncableはITリテラシーがない方でも導入から運用までスムーズに利用できるよう配慮されております。


今後は私がPubliCoで培ったファンドレイジングの考え方や分析の視点などを管理画面に反映させていくことで、Syncableのサービスを活用することで自然とファンドレイジング戦略の立て方や分析の仕方までが自然と身についていくようなサービスを目指せればと思っております。

 

また、私が行うコンサルティングにおいても戦略立案だけではなく、寄付ツールや決済フォーム側の視点も取り入れることで戦略の実行までをより手厚く伴走していくことができると考えています。

 

問題意識②「無関心層への認知拡大や参加促進の難しさ」

多くの団体の皆さまとファンドレイジングをご一緒する中で、よく課題にあがるのが自団体への関心層をいかに広げるか?ということ。


さまざまな広報手段を駆使して自団体や取り組む社会課題の認知を広げていきますが、そもそも寄付や社会課題等に関心を示さない層へのアプローチは難しく、個別の団体からではない働きかけや、これまでにない巻き込み方を模索していく必要があるのではないかと考えています。

 

Syncableは非営利団体にとってはIT知識がなくとも使いやすく、コスト無しで使えるため導入もしやすいサービスですが、サービスとして団体側だけでなく、寄付をする個人に対しての視点を強く持っています。

 

フォームの使いやすさやデザインの他、バースデードネーションなど新たな寄付の仕方を提供しており、今後も新しい仕組みを作り出していくことで、これまで寄付やソーシャルアクションに関心のなかった層を巻き込んでいくことのできるサービスを目指しています。

 

コンサルティングにおいても、こうした新しい寄付の仕方をファンドレイジング戦略に取り入れたり、新たな寄付の仕方を利用団体の皆さまと一緒に考えていくセミナーや勉強会なども企画していけたらと思っております。

 

以上、長文となりましたが、今後も非営利セクターの支援者として自分を磨いてまいります。引き続き皆さまとさまざまな機会でご一緒できますと幸いです。

 

ちょっとSyncableのご紹介

syncable.biz


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追伸:3月に結婚しました。ウェディングドネーション(お祝い金の寄付)実施中です。 

22minutes.hatenablog.com